学会案内
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理事長挨拶
2023年10月
一般社団法人 日本免疫治療学会
理事長 中面 哲也
(国立がん研究センター分野長)
2023年6月10日土曜日に記念すべき第20回日本免疫治療学会学術集会(広島大学・大段秀樹会長)とその前日に第4回日本免疫治療学会次世代リーダー育成プログラム(中面主催)をオンラインなしの現地のみで、しかも、3年以上ぶりに東京大学伊藤国際学術研究センターに戻ってきて開催した。日本でのコロナ禍は2020年1月に始まった。それから3年半。ようやく我々は完全対面での学術集会を実現したのである。3年半もかかるとは誰が予想したであろうか?そして、まだコロナは完全収束していない。私も8月15日についにコロナ陽性となった。それはさておき、大段会長の掲げたテーマは、「免疫治療学 その可能性は無限大!」で、これまた過去最高ではないかというくらい素晴らしいプログラムをつくっていただいた。当日の参加者も220名で大盛況であった。何よりも現地での盛り上がりを肌で感じることができたのが最大の収穫であった。今回も、学会の醍醐味は現地での交流であるということを改めて思い知らされた。私自身も大変勉強になったし、いろんな交流もできた、若手奨励賞としての江川賞を受賞した4名の方々には、今回、大段会長のお計らいで、本学術集会初の試みとして、ポスタープレナリーセッションと称して口頭発表をしていただいた。4名のみなさんにとっては忘れられないうれしい日になったことであろう。第20回記念特別プログラムとして、理事長・会長講演も用意していただき、私もがん克服に向けたこれまでの成果と夢を語ることができた。大段会長の学術的な会長講演もさすがであった。大段会長と広島大学の皆様、事務局、素晴らしいご講演をしていただいた多くの演者の方々、そして参加してくださった方々には改めて感謝を申し上げたい。前日の次世代リーダー育成プログラムでは、昨年同様、ポスター発表者から江川賞受賞者を含む若手の精鋭を11名指名し、10分発表、10分質疑応答をこなしてもらった。今年の発表者も素晴らしかった。次回以降も次世代を担う有望な若手の発掘、教育の場として活用していく所存である。
来年の第21回日本免疫治療学会学術集会(福島県立医科大学の鈴木弘行会長)は、ついに東京を飛び出して、2024年5月18日土曜日に、今回初の試みとして福島での地方開催を予定している。テーマは、「竿頭進歩(かんとうしんぽ)」免疫治療学の新時代へ ということで、すでに大変興味深いプログラム案を作っていただいており、今から楽しみである。震災を乗り越えた福島で、皆さんと笑って再会し、免疫治療学の最新の進歩の情報を共有できることを期待している。