沿革

2021年12月

 本会の前身である日本免疫治療学研究会は2003年4月に故江川滉二東京大学名誉教授により設立された。2009年8月に江川会長が急逝され、2011年9月に一般社団法人として認可されたのを機に、安元公正産業医科大学名誉教授が2019年2月までの長きに渡り理事長を務めた。その間、免疫細胞療法細胞培養ガイドライン策定(2013年11月)、がん免疫細胞療法用臨床試験ガイダンス策定(2014年5月)等、安元理事長の強いリーダーシップのもと様々な活動が実行され、その成果として、2018年1月に日本学術会議により学術会議協力学術研究団体に指定された後、4月には日本免疫治療学会へと昇格した。

 その後、2019年2月に安元理事長の退任および名誉理事長への就任に伴い、副理事長であった国立がん研究センター免疫療法開発分野の中面哲也分野長が新理事長に就任し、現在に至る。

 年1回開催している学術集会では、研究会時代はがんの免疫細胞治療に重点を置いたテーマとしていたが、学会になるにあたって抗体療法等も免疫治療の一環として取り扱い、対象疾患もリウマチ、膠原病、喘息等の自己免疫疾患や臓器移植等に枠が広げられた。また、中面理事長主催による次世代リーダー育成プログラムは免疫治療学発展のための若手リーダー育成を目的として企画された。毎年、その年の学術集会ポスター発表者数名がプレゼンを行い、理事・運営委員とのディスカッションを通じて将来のリーダー候補が育成されている。